60回目の詩の朗読会。こんばんの参加者は江川さんとシラフさんの二人。初めてのお客様が聞きに来てくださったので朗読者にとっては張り合いのある夜になりました。江川さんが死んだ人が物に取り憑いて残された人との関わりを持つというお話を2編朗読してくれました。密かに心を寄せる書の師匠の白檀の扇子に取り憑いた年の離れた弟子の話と仕事人間で家族と団欒の時間を持てなかった男がリビングのマッサージチェアーに取り憑き家族を再確認する話の2編でどちらも味わい深い作品でした。シラフは自身の詩を1編と、大好きなミュージシャンの歌詞を3編読んでくれました。「ストーカーではありません」最高でした。第2部は最近詠んだ短歌10編を披露してくれました。
1080618
世の中に色々なことあるけれどビールの泡の数ほどでなし
混んでいて使われていて売り切れで邪魔をするのはいつも人間
180615
自堕落と飲み比べては負けるからいつまでたってもまともになれず
180612
足の裏感じて帰るずぶ濡れに靴下ごねるどうしたものだ
半額に喜ぶ時にみなさまと繋がる世間せこい共感
180610
ジロジロと見てはいけない無視も駄目上手い距離感それも疑う
打ち立てのアスファルト街に浮いていて馴染む頃には噂が消える
180608
自らの部屋にいながら逃げている掃除と名乗る悪魔が笑う
180602
あくびする度に信用逃げてゆくだけど止めれぬ夜更かし楽し
癌になるそう思いながら食べている不味い気分で美味いカップメン